JOURNAL
ミッドフットで歩くVol.2 ~吉野山で紅葉狩り~
2021/11/26
私が住んでいる奈良県は県の半分が山々で占められています。
奈良県は紀伊半島の中央部にあり北西には奈良盆地、北東には大和高原が広がっています。
そして県内の山々は歴史的な背景をもつ個性的なものばかりです。
その中から今回は『吉野山』を選び秋の紅葉狩りをしてまいりました。
吉野山ってどんなところ?
奈良県の中央部、吉野町にある南北に続く尾根続きの山陵の総称です。山全体が世界遺産に登録されており多くの神社仏閣を見ることが出来ます。全国的には桜の名所として有名で約200種3万本もの桜が山々を彩ります。麓から下千本、中千本、上千本、奥千本と順に開花し山を染めていく様子は見事です。これは高低差がある地域の特色で秋の紅葉でも同じような現象を見る事が出来ます。
11月20日土曜日、
近鉄で橿原神宮駅まで出て、そこから吉野方面の電車に乗り換えます。
線路は一本だけの単線区間です。
勾配をゆっくりと走る事約50分、吉野駅に到着。
時間は午前7時56分、流石に人は少ないです。
紅葉の見ごろとしてはそろそろ終わりを迎える頃ですが、山肌はまだまだ色鮮やかな物でした。
ここから山頂の奥千本まで歩いていきます。
金峯山寺
歩き始めて最初の大きな見どころとしては金峯山寺です。吉野駅から1.6km歩いた先にあります。残念ながら今は仁王門の大修理事業でその優美な姿を拝見する事は出来ませんでした。金峯山寺は吉野山のシンボル的存在であり修験道の総本山です。修験道とは山へ籠って修行することで悟りを得る事を目的とする山岳信仰です。金峯山寺の本堂である蔵王堂は国宝であり、世界遺産に登録されています。木造古建築としては東大寺大仏殿に次ぐ大きさを誇るので見ごたえは十分です。
花矢倉展望台
上千本エリアに入ると花矢倉展望台にたどり着きます。ここは吉野山の展望台としては大変評価の高い所です。眼下には上千本、中千本、更に蔵王堂を一望でき、奈良と大阪の県境でもある金剛山までも眺望できる絶景スポットです。春には桜、秋は紅葉、冬は雪景色としての撮影スポットとしての人気も高い所です。
吉野水分神社
水分神社(みくまりじんじゃ)とは雨を祈る農耕の神を祀った神社の事を言います。県下では宇陀、葛城、吉野、都祁があり奈良の東西南北に鎮座しています。水分神は二神あり、天之水分神と国之水分神があります。ここは天之水分大神を主神として祀っている神社です。またこの吉野水分神社は安産や子育てにご利益があるとも言われています。そのようになった経緯は『水分(みくまり)』が訛って『みこもり』、更に変化して『こもり』に転じたためと言われており、いつしか『子守明神』とも呼ばれるようになりました。
高城山展望台
奥千本エリアの手前にある展望台です。秋の紅葉スポットとしては人気が高く訪れる人は後を絶ちません。特に人気のスポットは展望台へ続く坂道の紅葉です。赤く染まっている木々を坂の上から眺めるのがオススメです。タイミングが良いとその赤い葉が道に降り積もる、映え人気の『赤い道』を見る事が出来るかもしれません。残念ながら私が登った時は落葉が始まっていたのか赤い道を見ることは出来ませんでした。
さて、ここから勾配が更に厳しくなります。
この鳥居は金峯神社の入り口で奥千本エリアのスタート地点です。
鳥居には『修行門』と書かれ、この先に見える急勾配はまさに修行の道を彷彿させます。
ちなみにここまでの行程は殆どが舗装路です。坂道ですが山道を歩くというような環境でもないので歩きやすくそこまで危険はありません。ここからは少々足元に注意する必要があります。金峯神社を過ぎると石畳の道を歩きます。
最終目的地の西行庵までもう少しです。
西行庵
平安時代から鎌倉時代まで生きた歌人の一人西行法師が三年間住まいとしていたとされる小さな庵です。この小さな庵の中には西行法師の像が安置されており当時の情景を伺う事が出来ます。ここ西行庵は奥千本の奥地にあり静寂で神秘的な空間です。赤色に紅葉した木々に包まれる西行庵はどこか哀愁を漂わせ、隠れ紅葉スポットとして密かに人気があります。
ここは本当に良い所でした。
凄く静かで鳥の鳴き声とやさしい日差しが気持ち良く、時間がゆっくり流れているのを肌で感じる事が出来ます。
西行庵までの道のりは結構大変ですが、一度は行く事をお勧めします。
西行庵を後にしてからはそのまま同じ道を下山。
この時には体が冷えて空腹との格闘でした。
中千本エリアまで下ったところで近くの御飯処に入り昼食を頂く事に。
席についた後、食事が届く前にほうじ茶を頂きましたが、これが本当に美味しかった!
冷え切った身体にお茶の温かさが全身に染み渡り芯から身体が癒されました。
家ではここまで美味しくは感じられないですね。
温かいお茶を飲みほした後、食事が届きました。
葛うどんと柿の葉寿司です。葛うどんは小麦粉に吉野葛を練りこんだ物です。
一般的なうどんに比べると細麺でつやがあり表面がつるっとした食感でした。
細麺なので食べやすく喉ごしもスッキリしています。
人が少なかった事で山頂までの道のりは常に2、3人同じ方が前後におられました。おそらく同じ時間帯で歩き出した方でしょう。観光スポットで度々顔を合わせて、山西行庵近くの休憩場では色々とお話させて頂けるまでになりました。こうした出会いがあるのもウォーキングの醍醐味ですね。次いつ出逢えるか分かりませんが同じ目的と時間を共有していると感じる事ができるのはとても嬉しく思います。
奈良県は紀伊半島の中央部にあり北西には奈良盆地、北東には大和高原が広がっています。
そして県内の山々は歴史的な背景をもつ個性的なものばかりです。
その中から今回は『吉野山』を選び秋の紅葉狩りをしてまいりました。
吉野山ってどんなところ?
奈良県の中央部、吉野町にある南北に続く尾根続きの山陵の総称です。山全体が世界遺産に登録されており多くの神社仏閣を見ることが出来ます。全国的には桜の名所として有名で約200種3万本もの桜が山々を彩ります。麓から下千本、中千本、上千本、奥千本と順に開花し山を染めていく様子は見事です。これは高低差がある地域の特色で秋の紅葉でも同じような現象を見る事が出来ます。
11月20日土曜日、
近鉄で橿原神宮駅まで出て、そこから吉野方面の電車に乗り換えます。
線路は一本だけの単線区間です。
勾配をゆっくりと走る事約50分、吉野駅に到着。
時間は午前7時56分、流石に人は少ないです。
紅葉の見ごろとしてはそろそろ終わりを迎える頃ですが、山肌はまだまだ色鮮やかな物でした。
ここから山頂の奥千本まで歩いていきます。
金峯山寺
歩き始めて最初の大きな見どころとしては金峯山寺です。吉野駅から1.6km歩いた先にあります。残念ながら今は仁王門の大修理事業でその優美な姿を拝見する事は出来ませんでした。金峯山寺は吉野山のシンボル的存在であり修験道の総本山です。修験道とは山へ籠って修行することで悟りを得る事を目的とする山岳信仰です。金峯山寺の本堂である蔵王堂は国宝であり、世界遺産に登録されています。木造古建築としては東大寺大仏殿に次ぐ大きさを誇るので見ごたえは十分です。
花矢倉展望台
上千本エリアに入ると花矢倉展望台にたどり着きます。ここは吉野山の展望台としては大変評価の高い所です。眼下には上千本、中千本、更に蔵王堂を一望でき、奈良と大阪の県境でもある金剛山までも眺望できる絶景スポットです。春には桜、秋は紅葉、冬は雪景色としての撮影スポットとしての人気も高い所です。
吉野水分神社
水分神社(みくまりじんじゃ)とは雨を祈る農耕の神を祀った神社の事を言います。県下では宇陀、葛城、吉野、都祁があり奈良の東西南北に鎮座しています。水分神は二神あり、天之水分神と国之水分神があります。ここは天之水分大神を主神として祀っている神社です。またこの吉野水分神社は安産や子育てにご利益があるとも言われています。そのようになった経緯は『水分(みくまり)』が訛って『みこもり』、更に変化して『こもり』に転じたためと言われており、いつしか『子守明神』とも呼ばれるようになりました。
高城山展望台
奥千本エリアの手前にある展望台です。秋の紅葉スポットとしては人気が高く訪れる人は後を絶ちません。特に人気のスポットは展望台へ続く坂道の紅葉です。赤く染まっている木々を坂の上から眺めるのがオススメです。タイミングが良いとその赤い葉が道に降り積もる、映え人気の『赤い道』を見る事が出来るかもしれません。残念ながら私が登った時は落葉が始まっていたのか赤い道を見ることは出来ませんでした。
さて、ここから勾配が更に厳しくなります。
この鳥居は金峯神社の入り口で奥千本エリアのスタート地点です。
鳥居には『修行門』と書かれ、この先に見える急勾配はまさに修行の道を彷彿させます。
ちなみにここまでの行程は殆どが舗装路です。坂道ですが山道を歩くというような環境でもないので歩きやすくそこまで危険はありません。ここからは少々足元に注意する必要があります。金峯神社を過ぎると石畳の道を歩きます。
最終目的地の西行庵までもう少しです。
西行庵
平安時代から鎌倉時代まで生きた歌人の一人西行法師が三年間住まいとしていたとされる小さな庵です。この小さな庵の中には西行法師の像が安置されており当時の情景を伺う事が出来ます。ここ西行庵は奥千本の奥地にあり静寂で神秘的な空間です。赤色に紅葉した木々に包まれる西行庵はどこか哀愁を漂わせ、隠れ紅葉スポットとして密かに人気があります。
ここは本当に良い所でした。
凄く静かで鳥の鳴き声とやさしい日差しが気持ち良く、時間がゆっくり流れているのを肌で感じる事が出来ます。
西行庵までの道のりは結構大変ですが、一度は行く事をお勧めします。
西行庵を後にしてからはそのまま同じ道を下山。
この時には体が冷えて空腹との格闘でした。
中千本エリアまで下ったところで近くの御飯処に入り昼食を頂く事に。
席についた後、食事が届く前にほうじ茶を頂きましたが、これが本当に美味しかった!
冷え切った身体にお茶の温かさが全身に染み渡り芯から身体が癒されました。
家ではここまで美味しくは感じられないですね。
温かいお茶を飲みほした後、食事が届きました。
葛うどんと柿の葉寿司です。葛うどんは小麦粉に吉野葛を練りこんだ物です。
一般的なうどんに比べると細麺でつやがあり表面がつるっとした食感でした。
細麺なので食べやすく喉ごしもスッキリしています。
人が少なかった事で山頂までの道のりは常に2、3人同じ方が前後におられました。おそらく同じ時間帯で歩き出した方でしょう。観光スポットで度々顔を合わせて、山西行庵近くの休憩場では色々とお話させて頂けるまでになりました。こうした出会いがあるのもウォーキングの醍醐味ですね。次いつ出逢えるか分かりませんが同じ目的と時間を共有していると感じる事ができるのはとても嬉しく思います。