JOURNAL
ミッドフットで歩くVol.4 ~寅を祀るお寺を歩く信貴山ウォーク~
2022/06/08
みなさん、こんにちは。
ミッドフット担当の岡田です。
新緑が輝く季節になり、外に出るのが一層気持ちよくなる季節になりました。
4月は仕事詰めでなかなか歩く時間が取れなかったのですが、5月に入り少し落ち着いてきたので頭のリフレッシュも含めて歩く事にしました。
今回は『信ずべき、貴ぶべき山』と呼ばれる信貴山のウォーキングスポットを巡ります。
スタート地点は近鉄生駒線の信貴山下駅からです。
駅を出ると山に向かって一直線に伸びる長い坂道が現れます。ここにはかつて信貴山への参拝客を見込みケーブルカーが走っていました。1983年まで運行されており当時は町のシンボルになっていたそうです。駅のそばには当時の車両が展示されているのでその歴史に触れる事も出来ます。
坂の距離は900m程あります。
登った所には奈良県立西和清陵高校があり、生徒さん達は毎日この坂を歩いて通学しているから驚きです。
『心臓破りの通学路』と呼んでも過言ではないすでね・・・。
ただ登り切ったところが山頂ではありません。
更にここから真っすぐな道が続きます。この先は山の中を歩くハイキング道になっており、案内板がある入口から登る事になります。一歩踏み入れると先ほどと同じく目の前には一直線の坂が伸びています。そこは樹木に覆われたトンネルの様で、はるか向こうに見える出口から差し込む光がとても幻想的です。
歩いていると足元に木の階段の様な物が見られます。これは線路の枕木という物で当時はこの上に線路を敷いていました。ケーブルカーが走っていた情景を思い浮かべながら歩ける楽しみもあります。また坂の距離は約700mもあるので途中には休憩箇所が2か所程あり、簡易的ですが椅子も設置されています。私はここで信貴山下駅近くのベーカリーで買ったパンで朝食をとる事にしました。ゴミは持ち帰り必須です。登っている途中には二上山や葛城山も見る事ができます。登りきると奈良交通バスの待合所がありますが、ここも当時はケーブルカーの信貴山駅の駅舎として使われていました。
大門ダム公園
バス待合所から西に約1キロ歩いた先にあります。
信貴山の新しいビュースポットで大きなダムやその湖にかかる2本の赤い橋『開運橋』と『信貴大橋』を見る事が出来ます。2012年に作られたこともあり敷地内は比較的奇麗です。公園までの道のりは車道を歩く事になるので十分に注意して歩いてください。
信貴山朝護孫子寺
今から1400年前、ここは聖徳太子が物部氏との戦の前にここに立ち寄り、勝利を祈願した場所です。その願いが通じたのか太子は毘沙門天の力を授かる事が出来、見事勝利を得る事が出来たと言われています。勝利した太子は自ら毘沙門天の像を祀り、信ずべき、貴ぶべき(とうとぶべき)山『信貴山』と名付けたそうです。また勝利したその日が『寅年、寅の月、寅の刻』であったことから、境内には巨大な張子の寅や寅にまつわる様々な物を見る事が出来ます。
現在では、「信貴山の毘沙門さん」、「信貴山寺」などと呼ばれ、”商売繁盛”、”必勝祈願”、”金運招福”、”合格祈願”等の信仰の場として親しまれています。
とっくり吊橋
信貴山の朝護孫子寺から開運橋を渡り少し南へ歩いたところに小さなダム湖があります。そのダム湖にかかる吊橋がとっくり吊橋です。幅1m、長さ100mの小さな吊橋で、人ひとりだけでも結構な揺れを感じられるので高所恐怖症の方には少しヒヤッとするかもしれません。足元を見ると下が丸見えです。ただ歩いている時の景色は絶景で季節によっては桜を見る事が出来ます。
奈良の吊橋としては『谷瀬の吊橋』が知られていますが、ここは観光地としてはあまり知られていないのかここは意外な穴場スポットでした。私が訪れた土曜日のお昼前でも私一人だけでしたので、一人で吊橋を渡る感じはスリリングではありますが、静観な湖上の空気はとても気持ちのいい物でした。
今回歩いたウォーキングルートです。
信貴山下駅→ケーブル跡ハイキング道→大門ダム公園→とっくり吊橋→信貴山朝護孫子寺→信貴畑エリア→平群駅
歩行距離:9.65km