ミッドフット着地で歩くメリットとは?

2020/09/10


2022年1月31日 追記・修正

みなさんこんにちは。

このシューズブランドの名前でもあるMIDFOOT。
名前の由来は近年ランナー達でも注目されるミッドフット走法から付けています。
ではこの『ミッドフット』にはどういう意味が込められているのか?
今回はその内容に触れてみたいと思います。

着地方法は大きく分けて3つある

走り方視点での説明になりますが主な着地法についてそれぞれのメリット、デメリットをご紹介します。

ヒールストライク(かかと着地)


最も一般的でかかとから着地する方法。
かかと着地は普段の靴で歩く時と同じ動作のため自然に取り入れやすい。
しかし着地の時に進行方向とは逆の力(ブレーキング)が働き、蹴り出し時に余計な力を必要とします。

ミッドフット(足裏着地)


足裏全体をフラットで着地させる方法。
かかと着地によるブレーキング効果が無くエネルギーロスを抑えることが出来ます。
この着地は裸足や草履だと自然にできますが、シューズを履いて走る場合はその着地法を一から身につける必要があります。

フォアフット(つま先着地)


海外ランナーやトップランナーに多くみられる着地法です。
前足部で着地しアキレス腱やふくらはぎを活用します。スピードが出やすいのが特徴ですが筋肉の負担も大きく長時間のランニングには不向きです。
慣れないと怪我の原因にもなります。

3種類の走法にそれぞれのメリット、デメリットがある中、“身体への負担”という観点で考えるとミッドフットによる着地が最も足に負担をかけない着地です。歩行に於いても同じことが言え、どの箇所を主として着地するかによって足への負担が大きく変わってきます。

ミッドフット着地で歩くメリットとは?



では具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?
わかりやすく何点かに分けて説明します。

⒈着地衝撃の負担が軽減される。


歩行時の着地衝撃は体重の約1.2倍、ランニングは約2~3倍の衝撃がかかるといわれています。ヒールストライクの場合は踵一点で受けるため、ふくらはぎや膝周辺に負担が集中します。しかしミッドフット着地は足裏全体を優先して行われるので、衝撃負担がお尻の筋肉(=殿筋群)やハムストリングに分散され足へのダメージが軽減されます。

⒉前へ働く力を自然に活かすことが出来る


先に説明しましたがミッドフット着地は着地時のブレーキング効果が少ないのが特徴です。その結果、着地による反力を推進力に活かす事が出来るので少ない力で前へ進むことが可能です。

⒊お尻の筋肉を活用出来るので長時間歩行にピッタリ。


ヒールストライクは主にふくらはぎを主に活用する事になりますが、ミッドフット着地の場合はお尻の筋肉(=殿筋群)を主に活用する事になります。この筋肉の違いは大きさです。地面からの衝撃を大きい筋肉にも分散する事で足が疲れにくく、長時間の歩行に適しています。

日本人は元々ミッドフット着地で歩いていた?



かかと着地が根付いたのは靴を履く文化が始まった頃だと考えられています。まだ靴を履いていない時代は何を履いていたでしょうか?歴史や昔話でもよく目にしているとは思いますが、草履や下駄がその当時の履物ですよね。

一般的な靴の底には『ヒール』というパーツがあるので、履いて歩くと自ずと踵から着地します。
でも草履や下駄はどうでしょうか?
見ると一目瞭然ですが、ヒールという物が付いていないのです。下駄に関しては真ん中に歯があるだけです。その場合は足をフラットの状態(足裏着地)で着地せざるを得なくなります。また裸足やサンダルで歩く事をイメージして見ってください。おそらく踵からドンドンと着地して歩く人はほとんどいないのではないでしょうか?



このように現代は靴中心での生活が馴染んでしまっている為、踵から着地する事は当たり前となっています。靴文化が中心になり草履や下駄の文化が無くなっている今、その歩き方の機会が少なくなっているのは仕方がないかもしれません。私は靴文化の歩き方を否定はしていません。今の時代の生活環境では当たり前で必要あり、私自身も全てを切り替える事は出来ないからです。

でも一度立ち戻って考えてみるのも良いのかもしれません。

先人達の歩き方、そして人の身体の構造、仕組み・・・。
そこには何か理由があって成り立っているのではないでしょうか?

人本来の歩き方はきっと私たちに大きなメリットを与えてくれると私は思っています。

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